色々なIOTの活用事例

私たちの生活をより便利にする様々なIOTの活用事例をご紹介

期待がかかるIoTのガン診察への応用

ガンになって死亡する人の数が増え続けています。

1981年に死因のトップになって以降も右肩上がりで、2016年の厚生労働省の推計では、全体の死亡数の30%近くもの人がガンで亡くなっています。

ガンに関連した医療技術は大きく進展しつつありますが、中でもIoT技術をガン診察に応用することが注目を集めています。
例えば、IoTによって、より初期の段階でガンを発見することができれば、ガンの死亡リスクを大きく減らすことにつながるわけです。

そこで今回の記事では、医療の未来に革命を起こすかもしれないIoTの可能性について考えてみたいと思います。

IoTと人工知能によるガンの早期発見

ガンの医療データや研究報告は全世界で膨大な数に上っており、まさに「ビッグデータ」と呼べる量となっています。
したがって、人工知能がこうしたデータを基にガンについて学習し、しかもIoT技術によって最新のデータにアクセスするようにすれば、知識面はいかなる名医にも勝る「人工知能ドクター」が誕生すると期待されます。

実際、アメリカのEnlitic社はこのような技術を画像解析(リアルタイムスクリーニング)に生かし、人間の放射線医師を上回る精度で疾患の初期発見を可能としています。

参考サイト:enlitic.com

身体に装着できるIoTデバイスによって、普段の体温や血圧などのデータを蓄積・分析することで、早期ガン患者の24時間モニタリングも可能です。

データ共有によるガン治療研究の推進

IoTによって、製薬会社や医療機関、研究機関などのデータが相互にやり取りされ、瞬時に取り出せる状態にできれば、ガン治療の分野にイノベーションが起きる可能性があります。

2016年にGE Ventures社とMayo Clinic Ventures社によって設立されたアメリカのVitruvian Networks社は、製薬会社や研究者と提携し、IoT技術によってデータ共有のインフラやエコシステムを整備することで、新たな治療法の開発と提供に役立てようとしています。

参考サイト:geventures.com

また、GE Ventures社とMayo Clinic Ventures社が保持するツールやデータも活用して新療法の研究を支援すると発表しています。IoT技術によって、個々の組織が保持するデータが共有されるようになれば、画期的な新療法の開発も夢ではありません。

 

遺伝子検査に基づいたガン発症率の検査

gene.jpg

2007年、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが将来の乳がん対策として乳房切除手術を受けたことを発表し、物議を醸しました。これは、遺伝子検査の結果、将来乳がんになるリスクがかなり高いということで手術に踏み切ったそうです。

このように、すでにガンの遺伝子検査の取り組みは開始されていますが、かなり高額なうえに保険も利かないため、庶民には手が出ません。しかし、IoTデバイスによって自分の遺伝子検査ができ、その結果を膨大な医療データと参照して結果を出せる人工知能があれば、劇的に安い値段で遺伝子検査を受けられる可能性も出てきます。

IoTの強みは、端末や組織、地域などの間でデータを共有できることにあります。こうした強みを十全に生かせる可能性を持つのが、ガン検診の分野であると言えます。

医療画像をビッグデータ解析にかけてガンを自己診断

人工知能の分野では画像解析技術が発展しており、人間では判断の難しい微妙な差でも見分けられるようになってきています。

その一方で、ガンに関連してCTスキャンやMRIなど画像を撮影する機会は多いため、こうした画像を医者ではなく人工知能に見せて診断させることで、初期のガン医療のコストや時間を大幅に低減できる可能性があります。

例えば、東大発のベンチャー企業であるエルピクセルでは、医療画像を中心としたビッグデータを活用し、診断支援システムを研究・開発しています。将来的には、医療画像を患者自らが人工知能に診断させることを目指しています。

参考:LPixel公式HP  IOTNews

まとめ

医療技術への積極的な導入が期待されるIoTは、最も多く日本人の命を奪うガンの診断や治療にも応用できると考えられています。

既存データをIoT技術によって相互に参照可能にしたり、そうしたデータをビッグデータ解析にかけて新たな治療法の研究に活用したりと、医療におけるIoTの可能性は「既存のデータを生かす道」にあると考えられそうです。それによって、ガンの早期発見や初期診断におけるコスト削減、医師の負担削減などの課題解決が期待されます。


 [M1]下記に差し替え

なうえに

< 前の記事     一覧へ     後の記事 >